『はた迷惑な女達』番外編

髪置の儀



Scene1 写真撮影 沙枝視点


「枝里ちゃん可愛いよ〜!」

ノブちゃんてば鼻の下が伸び過ぎだよ。

あたしは思わず心の中で溜め息を吐いた。

まあ、確かに我が子ながら可愛いのを認めるのは吝かではないけどね。

長女の枝里は今年、三歳で無事に七五三を迎えた。

着物が着崩れる前に写真を撮影しておくのが常識なのだそうで、あたし達は一家揃ってお宮参りの前に写真館に来ている。

まずは枝里一人での撮影。

三歳の七五三ではお宮参りの際に着た物をそのまま流用するのが本筋なのだそうだけど、今ではそんな事する人なんているのかしら?

普通は晴れ着を新調するものでしょう?

枝里も御多分に洩れず小さな赤い着物を着せた。

平々凡々な母親のあたしに似ず、枝里は父親のノブちゃん似だ。

つまり目鼻立ちがはっきりしていて可愛い。

先行きが楽しみな美人になると思う。

あたしの腕の中にいる、まだ誕生日を迎えたばかりの長男もどちらかと言えば父親に似ている。

恐るべし、西洋人の遺伝子。

やっぱり、結婚するなら優秀な遺伝子を持った美形に限るのねぇ。

あたしが生んだ子供がこんなに可愛いなんて。

神様、ありがとう。

容姿が良ければ、この子達の今後の人生、勝ったも同然よ!

まあ、でも、上には上がいるのも事実。

ノブちゃんのお兄さんの子供の蒼司クンは、美男美女の両親の遺伝子を上手に受け継いで、稀に見る美形だもの。

大きなぱっちりお目々は女の子と見間違うほど愛らしい。

そしてノブちゃんの双子の姉である静香ちゃんがつい最近生んだという子供達。

今日のお祝いの席に連れて来てくれるのを楽しみにしているんだけど・・・まだ二ヶ月にもなっていないから無理かしら?

静香ちゃんは今年の春から旦那さんの実家のある仙台へと行ってしまって、遠く離れてしまったから、時折電話で話すだけになってしまったんだけど、あのキツそうなお姑さんと上手くやっているのかなぁ。

あたしにはお姑さんという存在がいないから、よく判らないんだけど、一般的に嫁と姑って・・・ねぇ。

まあ、結婚式の時の様子だと、静香ちゃんが苛められると言うよりは苛めている可能性が高そうなんだけどね。

さて、今度は一家揃って写真を撮らなくちゃ。





Scene2 神社参拝 靖治視点


「枝里ちゃん、暫くじっとしててね。いい子だから」

神社でお払いを受けて祝詞を挙げて貰う間、小さい子供にじっとしていろと言うのは、可哀想だし辛いと思うけど、娘の枝里は母親の言う言葉に頷いて、よく我慢している。

聞き分けがよくて頭のいい子だと、我が子ながら思う。

まだ幼いのにしっかりしているし、お姉さんとしての自覚も芽生えて来ているみたいで、流石は沙枝ちゃんの子供だと思う。

沙枝ちゃんは俺に似ているって言うけど、俺は沙枝ちゃんに似ていると思うんだ。

確りしている所なんかが。

子供に甘々で、ついつい何でも買い与えてしまいそうになる俺やお義父さんに「そんなにたくさん買ってどうするの?勿体無いでしょう」と怒る母親の真似をしているのかもしれないが「パパ、もったいないよ」と俺が逆に窘められる事もある。

それにしても、今日の沙枝ちゃんは、カメラマンに徹しているお義父さんと俺に代わって、一歳の息子を抱いたまま、娘から目を離さない。

子供が2人もいると母親は大変だ。

静香も大変な思いをしているんだろうか?

アイツは俺のところと違って双子を生んだから。

一遍に2人の赤ん坊の世話をしなくてはならないなんて・・・想像を絶する。

枝里が生まれたばかりの時だって、一人ですら大変だったのに。

俺達のお袋も大変な思いをしていたんだろうか?

お袋が生きていたら、静香も頼りに出来たのだろうか?

静香が杜也くんの実家に行った理由には、彼の後期研修とやらが仙台になった所為もあるのだろうけど、静香が双子を身篭っていると知れた所為だとも聞いている。

杜也くんの母親もいるし・・・あの人も出産の経験者だから、静香の力になってくれた・・・のだと思う。

多分・・・





Scene3 内祝い 和晴視点


「本日は孫娘・枝里の七五三の為にわざわざお集まりいただき、ありがとうございます。ささやかな宴ではありますが、祝って頂ければ幸いです」

田村のお義父さんがそう言って、内祝いが始まった。

呼ばれたのはオレ達一家と妹の静香だけ。

田村の家には親戚が少ないらしい。

ま、気を遣わなくて結構なんだが。

それにしても・・・

「静香ちゃんが生んだ赤ちゃんが見られると思って楽しみにしていたんだけど。残念だわ」

弟の嫁さんがそう言うと、妹は困ったように笑った。

「まだ二ヶ月にもならないから、遠出させるのはちょっと無理だったの。ごめんなさい」

まあ、それは判る。

赤ん坊は小さいうちはあまり外出させられねぇしな。

でもよ。

「ご主人は?お子さんの面倒を見ていらっしゃるんですか?」

葵の問いに、妹はまたしても困った笑みを浮かべる。

「ええっと・・・子供達は杜也さんのお父様とお母様が見ていて下さってるの」

アイツは子守りもせずに何してんだ?

オレがギロリと妹に視線を投げかけると、静香は諦めたように溜め息を吐いて答える。

「・・・杜也さんはホテルで待っていてくれてます」

静香と一緒に上京したなら、どうしてこの席に来ないんだ?

そりゃあ、オレだってアイツの顔なんて見たくもねぇケドさ。

アイツはオレ達と親戚付き合いをするつもりが微塵もないらしい。

「んで、オマエは上手くやってけてんのか?」

あのババアと。

オレの言外の言葉に妹はクスリと笑った。

それは今まで見せていた、困ったような笑いではなく・・・魔女のような人の悪そうな笑い方だった。

「ええ、とっても上手くやっていけてますわよ、お兄様。杜也さんのお母様は子供達の面倒をよく見てくださるのよ、お陰で私も思っていたよりも早く医者として復帰出来そうなくらい」

コイツ・・・あのクソババアを扱き使ってるんだな・・・武居のババアが気の毒になってくるぜ。

「静香・・・大概にしとけよ。仕事なら母親としての仕事が最優先だろ?大体、オマエは我儘が過ぎんだよ。仙台に行く時、あの温室を態々アッチまで移設したそうじゃねぇか?」

家にあった、あのデカイ温室を仙台まで移すなんて・・・どんだけ費用と手間をかけさせんだよ。

「だって、私があの家を相続したのはあの温室があったからなんですもの」

静香があの温室を気に入っていたのは知ってたが、てめェで手入れや管理が出来るわけでもねぇのに。

「アイツもよく承知したモンだぜ」

オレは呆れたように溢した。

「あら、お兄様。杜也さんは私にメロメロなんですもの、大抵の事は叶えて下さるのよ」

お兄様も奥様を大切になさらないと駄目よ、などと余計な事を・・・いや、オレは葵を大切にしてるぞ!

オマエなんぞに言われるまでもなく!

「和晴さんは良くして下さってます。東京勤務になって私の実家から通って下さっていますし」

葵の助勢にオレはホッとすると同時に苦いモノが込み上げてくる。

そーなんだよなぁ・・・今のオレは婿養子の立場をしみじみと実感させられてんだよ。

東京に転勤になって、葵の実家で暮らす事になったのは仕方ねぇ事だと思う。

オレもいずれは、と覚悟していた事だし。

デカイあの家では、妻と子供の三人の暮らしに邪魔が入る事はないだろうと思ってた。

舅も思っていたよりオレに冷たいワケじゃねーし。

だがな・・・お義母さんがな・・・どうしてあの人はオレが関わってる血生臭い事件の事に興味を持つんだ?

検事には守秘義務っつーモンがあるんだぜ?

家族と言えど話せる事なんて、これっぽっちもねぇっつーの!

親父の女の趣味を疑いたくなる。

それに葵の妹の緋菜ちゃん・・・あの子は初めて会った時から、どーもオレに冷たい。

そんなに大切なお姉ちゃんを奪った男が気に入らねぇか?

この間の誘拐騒ぎも・・・緋菜ちゃんは『恋人同士のケンカだから』と言い張ってたが・・・あの岡村と緋菜ちゃんが以前から知り合いだったとは眉唾モノだ。

岡村を庇うのはオレへの反発心からじゃねェのか?

嘘から出た誠なんだか知らねェが、今じゃあの二人はすっかり出来上がっちまってるみてぇだし。

ああ・・・お義父さんの愚痴を聞かされる度に鬱々として来る。

娘を持つ父親ってのは大変なんだなぁ。

今んトコ、オレには息子一人だけだが、娘が出来たらオレも味わうのかねぇお義父さんの様な気持を。





Scene4 内祝い 葵視点


靖治さんと沙枝さんの娘である、枝里ちゃんの七五三のお祝いに、和晴さんのご兄弟の皆さんが揃ったのは、静香さんの結婚式以来かしら。

和晴さんが東京に転勤になったのと入れ違うように静香さんが仙台へ行ってしまわれたから。

本日の主役である枝里ちゃんは赤い着物を着て可愛らしい。

お爺様である田村のお義父様も靖治さんも、すっかり夢中になっていらっしゃる。

そんな様子を沙枝さんは苦笑して見ているけれど、やはり女の子は飾り甲斐があって良いと思う。

蒼司は可愛い顔をしているけれど、やはり男の子なので、飾るにも限度というものがあるし・・・やっぱり2人目は女の子が良いかしら?

そんな事を考えながら、一度に二人の子持ちになった静香さんにお話を伺ってみる。

「双子だと、やはり帝王切開の手術をなさったんですか?」

蒼司は自然分娩だったし、割と楽な出産だったけれど、双子は手術する場合が多いと聞くし。

「そうなの。実はギリギリまで経膣分娩にしようと頑張っていたんだけど。何しろ、一度帝王切開をすると、次の出産も同様に手術をしなくてはならなくなる可能性が高くなるから」

「そうなんですか?知りませんでした」

流石はお医者様。

「普通の人は知らなくて当然なのよ」

静香さんはニッコリと笑ってそう仰るけれど、静香さんが帝王切開をしたならば、彼女はもう自然分娩で出産が出来ないと言う事なのだろうか?

感じた不安を問うべきか悩んでいると、沙枝さんが静香さんに話しかけた。

「でも、旦那様がお医者さんだと安心でしょう?お家も大きな病院だし。お舅さんだってお医者さんなんでしょう?」

その言葉に、静香さんはフッと暗く笑った。

「旦那や舅が医者だって、出産の時に男が役に立たないのは変わらないのよ。第一、二人とも産婦人科が専門じゃないし」

静香さんの呟きに、私も沙枝さんも思わず顔を見合わせてから深く頷いた。

そう、確かに。

出産時に、男性は全然まるで役に立たない。

それは確かに、陣痛の際に傍について手を握って励ましてはくれるけれど、痛みを代わって貰える訳ではないし、オロオロとうろたえるだけで、邪魔になるだけだ。

和晴さんも父も「頑張れ」と言うだけで頼りにはならなかった。

私の場合、やはり頼りになったのは経験者である母だった。

普段は家事に疎くて頼りにならない母も、出産の時ばかりはとても頼もしかった。

「でも静香さんにはお姑さんが・・・」

そう言いかけて、はた、と気付く。

あの派手なお姑さんと静香さんとはあまり上手く行っていないのではないかと、和晴さんも危惧していたのを思い出して。

「そう、意外と、と言っては失礼だけど、やっぱり経験者はありがたかったわ。亀の甲より年の高とはよく言ったものよね」

その口振りだと、案外上手くいっているのかしら?

「まあ、こうして子供を預けて遠出も出来るし。使える姑はありがたいわぁ」

ホホホ、と高らかに笑う静香さんはお幸せそうでよかった。





Scene5 内祝い 静香視点


「おい静香、程々にしとけよ」

出産の話題で旗色が悪くなったカズ兄は飲み始めた私に難癖を付け始めた。

「大丈夫よ。私は母乳じゃなくてミルクで育てているし」

それにお酒が解禁になってからまだ日が浅いんですもの。

煩い舅や姑のいない場所でのんびり羽を伸ばすぐらいしてもいいでしょう?

いくら使える姑がいると言ったって、普段の育児は私がメインなのは変わらないんだもの。

同じ家に住んでいたって、四六時中顔を付き合わせて子供達の面倒を見てくれる訳じゃないし。

まあ、あんな人達でも孫は可愛いと見えて面倒を率先して見てくれるのはありがたいけどね。

「ねぇ、静香ちゃん。子供達の写真は無いの?」

沙枝ちゃんは本当に子供達に会いたかったようだ。

「持ってるわ」

実はさり気なく持ち歩いてはいる。

だって、子供を生んでから初めての外泊だし、ちょっと寂しくなるかなぁと思って。

「うわぁ、やっぱり可愛い!」

沙枝ちゃんの称賛にちょっぴり苦笑が漏れる。

「確かに寝ている時は天使の様なんだけど」

「あ〜判るわぁ。泣き出すと悪魔に見えるのよね」

「でも、1年も経たないうちに手間の掛かり方は随分と変わります」

義姉と義妹の経験者は語ってくれる。

「でも、双子だと面倒が二倍だし」

1年って・・・あと10ヶ月もあるでしょ?

「二人とも男の子だっけ?」

そう、それも悩みの種の一つ。

男の子は乱暴で手間が掛かる、と聞いているから先が思いやられる。

ましてや、あの男の子供だしね。

私の血も受け継いでいるから、性格が悪くなるのは折り紙つきだわ。

もっとも、育った環境が原因なら、多少は改善されるのかしら?

「一卵性ですか?そっくりですね」

葵さんの言葉に苦笑が漏れる。

「いいえ、実は二卵性なのよ」

同性でも血液型が違うから二卵性なの。

二卵性双胎妊娠には母親の持つ要因が影響するそうだから、私が二卵性双生児であった事も影響しているのかもしれない。

それに

「髪の色はまだ判らないけれど、一人がね、目の色が薄いのよ」

もしかしたら、お父様の様に青い眼かもしれないわ。

うふふ。





Scene6 髪置の儀 宴の後 杜也視点


「ただいま」

そう言ってホテルに戻って来た静香は案の定、酒の匂いをさせている。

まあ、酔っ払うほど飲んではいないようだが。

コイツは酒に強いし、久し振りに会った兄弟達と少しばかり楽しんできた事を咎める程、俺は狭量じゃないつもりだ。

アイツらと顔を合わせるのが嫌で、一緒に行かなかったのは俺の方だし。

「枝里ちゃん、可愛かったわ〜やっぱり、女の子っていいわねぇ」

弟の子供の七五三祝いに顔を出した静香は、ガキの着物姿に甚く感動を受けたらしい。

「そんなに女の子が欲しいなら、早速作り始めますか?」

正直な話、俺達のガキだってまだ2カ月にもなってないんだからその次なんて考えたくもねェが。

第一、一度に二人も生めばもう充分な気もする。

静香も俺の言葉に眉を顰めるし。

「う〜ん・・・今すぐには・・・ねぇ」

そりゃそうだろ。

いくら俺の母親が手伝ってくれているとはいえ、双子を育てるのは大変だ。

いつになったら手間が掛からなくなるのか、未だに判りゃしねぇ。

だからこそ

「でも、欲しいんでしょう?女の子」

俺は別に欲しくはねェが、始める切っ掛けにはなるよな。

ニッコリ笑えば、静香はフッと笑った。

「下手な誘い方ね」

俺が寝そべっているベッドに腰掛けながら言うセリフじゃねぇな。

服の上から手の甲で胸の膨らみを脇からなぞれば、ピクッと身体を震わせる。

「胸が張って苦しくはありませんか?」

静香には授乳をさせていない。

それはもちろん、二人のガキに与え続ける事に無理があるからだが、それだけじゃない。

静香はムッとしたような顔をしつつも、胸を肌蹴け始めた。

あのペッタンコだった胸に谷間が出来る様になるとは・・・すげぇ変化だよな。

「子供のモノを横取りするなんて、酷い父親だわ」

ナニ言ってやがる。自分だって俺にされて喜んでる癖に。

俺は自分の目の前に曝け出された、ソコソコにデカクなった胸の中心でツンと勃ってる乳首をキュッと摘みあげた。

「あなたは母親である前に僕の妻でしょう?静香さん」

そう、オマエは母親である前に俺の女なんだと言う事を忘れるなよ。

第一、今回の上京はオマエの姪っ子の七五三祝いの為じゃなくて、漸く解禁になったセックスをヤリ捲るのが目的なんだぜ。

出来たのが双子なんてモンだった所為で、お預けを喰らうのが長過ぎた。

挿れんのがダメになる以前だって、まともに突っ込むのは4カ月ぶりだし、ガキの事を考えれば浅くしか挿れられねェから深く突っ込むのはそれこそ10ヶ月ぶり近くになる。

コイツは帝王切開だったから会陰切開をしていないので、思う存分ヤッてやる。

静香は最後まで経膣分娩に拘ってたようだが、双子の出産の7割方が帝王切開だと医師であるオマエが良く知っていた筈だろうに。

確かにこんな傷が残っちまったが、こんなモノ・・・俺はグイグイと柔らかい胸を揉みながら、静香の腹の傷に舌を這わせた。

「ん・・・」

感じているのか、少し身体を震わせて声を漏らす。

もっと感じさせてやるから、声を堪えるなよ。

俺は下着の中に手を潜り込ませて、濡れ始めてる事を確認して胸が躍る。

オマエも待ちわびてたんだろ?

俺に抱かれる事を。

俺の上に覆い被さっていた静香をしっかりと抱き寄せて、下着を剥ぎ取る。

視線を合わせて大きな瞳を覗き込めば、そこにも情欲の証が見える。

誘う様に唇を少し開けば、静香は黙って唇を寄せて来る。

甘くて柔らかなキスを思う存分堪能する間に、俺は静香の服を剥いでいく。

粗方脱がせ終えるとキスをしたまま身体を上下に入れ替えて、今度は静香を組み敷く。

キスに酔い痴れて目を閉じている静香は、それでも手探りで俺の服を脱がせに掛かる。

シャツのボタンを外し、ベルトを緩め、イヤらしい手付きでファスナーを下ろす。

あんまり俺を挑発すると後で酷い目に遭うのは自分だって判ってんのか?

俺は名残惜しげに唇を離すと、静香の脚を大きく開いて腰を入り込ませた。

「あ・・・ん、もう?」

少しボンヤリとした声で、静香は宛がわれた俺の硬いブツに挿入が早過ぎると抗議して来るが、すっかり準備は出来てんだろ?

「もっと前戯に時間を掛けて欲しいんですか?」

俺の問いに静香は眉を顰めた。

待ちきれないのは俺だけじゃない筈だろ?

俺は返事を待たずに突っ込んだ。

思いっ切り深く。

「あはぁん」

その勢いに静香は身体を仰け反らせたが、俺の肩に腕を回してしがみ付いて来る。

ああ・・・やっぱりコイツのナカはイイ。

挿れる前から熱く硬かった俺の息子が硬さを増していく気がするほど。

奥まで一気に突いて、それから緩やかに二三度浅く抜き差ししてからスピードを上げる。

「や・・・そんな・・・急に・・・」

激しい突き上げに静香は悲鳴を上げるが、黙って耐えろよ。

俺がどれだけ我慢して来たと思ってんだ。

オマエの身体だって文句とは裏腹に充分感じてんだろ?

「あ・・・や、ダメ!・・・イッちゃう!」

ホラ、もう限界が来た。

俺もだけど。

「クッ」

俺はイッてグッタリとなった静香の腹に放った。

あまりにも性急な行為に行きが整うまで後始末さえ出来ない。

「・・・どうして外に出したの?」

それまで膣に出し放題だった俺の行為との差に静香は不思議そうに尋ねて来る。

バカだな、当たり前だろ。

「そんなに直ぐに次の子供が欲しいんですか?」

俺は別にもうガキなんて欲しくはねぇンだよ。

オマエと俺のガキはもう既に二人もいるんだし。

言っただろ?

俺はオマエが俺の傍にずっと居てくれればそれでいいんだと。

まだ判ってねェのか?

それなら、もっとじっくりその身体に教え込まねぇとな。




































 

Postscript


Scene 1

このお話は2020年11月15日日曜日。
靖治と沙枝の娘の名前は枝里。
田村と言ったら枝里でしょう・・・知ってる人はいるのかなぁ?
沙枝の枝と瑠璃の里から来ていると言っても良いんですが、エリリン(笑)

髪置とは七五三の三歳の祝いの事を言います。
古来は髪を伸ばし始める儀式が由来なのだとか。


Scene 2

静香が出て来ないまま、周りの人達の状況説明が続く・・・
靖治は相変わらず「奥さんラブ」で親バカで単純で人が良さそうですねぇ。

ここで今まで管理人がずっと言いたくて言いたくて仕方なかった事実が判明(沙枝ちゃんの語りでもチラリと「静香ちゃんの子供達」と出しましたが)

そうです!静香は双子を生んだのです!(静香が双子だからな・・・単純な理由)
だから静香と杜也は仙台で暮らしていたのでした。

まあ、お金があるんだから、子供の世話をする人達を雇う事に苦労はしないでしょうけどね。
ホントはもう少し時間が経ってから親と同居させる予定でしたが、早々に嫁姑戦争を始めていただきました。


Scene 3

意外と苦労している和晴(苦笑)
ちなみに、この時点で「パトリシア・ハースト」の事件は終わっているという設定。
益々、立場が苦しい婿養子・和晴(大笑)

仙台に引っ越した静香が温室をそのままにする筈も無く、高いお金をかけて態々移設させました(我儘)
コレもずっと考えていたエピソード。

家も・・・多分手放したわけではなく、他人に管理させて持っているんだろうなぁ・・・何しろお父様から頂いた大切な遺産ですから(苦笑)


Scene 4

静香さん鬼嫁です(苦笑)
真理さん可哀想かも・・・
葵は天然ボケ?

静香には姑の真理がいて、葵には母親の青華が、沙枝には母親も姑もいませんが、しっかりしている彼女は頼りにならない父親と夫を抱えつつも何とか二人目を出産出来た様です(そうして頑張っているお母さん達も多いはず)


Scene 5

何気に静香の願いは叶えられそうで(苦笑)
静香の子供は母親と同じように異性の二卵性双生児にしようと思っていましたが(それだと男女が一度に生まれてお得な感じがするし)男の子2人にしました。
一卵性か二卵性かも悩んだのですが、一卵性双生児の出生は遺伝子の影響を受けないそうなので二卵性に。

名前も考えていましたが、出す暇が無かったな・・・靖治の息子も名前が出ていない・・・
波生兄弟の子供達は年が近いですが、離れて暮らす事になるので会う事はあまりないのかもしれません。


Scene 6 R18 別館

うはっ、独占欲満開の杜也クン。
自分の息子達に嫉妬してどうすんですか?
産後のセックスは4週間から6週間はお預けを喰らうそうですし、静香は帝王切開をしているので通常よりも間が空いてしまったのかも。
育児の合間、と言うのも大変でしょうし。
なので、子供を親に預けての旅行で・・・アホだな(管理人が)


以上が拍手掲載時と別館での追記。

Scene 3を少々追加いたしました。
『パトリシア・ハースト』に絡む事を少しだけ。




拍手掲載期間 2009.10.30-12.25



 

 

 

 

 

 

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